中身の確認用(この案内は印刷されません)
記事「メール配信が届かない」の読者に渡すリードマグネットです。表紙1ページと点検票3ページの全4ページ。印刷するとA4縦で、そのままPDFに書き出せます。表紙の3つの見出しを押すと、それぞれの点検票に移動します。
動かないときは Ctrl+P(Macは ⌘+P)
A4 全4ページ
メール不達の点検票 3つ
今の状況に近い1枚から使ってください。
点検票 1 / 3 ・ 症状から探す
症状別 切り分け点検票
あなたの症状はどれですか。見る場所が変わります
原因の一覧を上から順に確かめても、自分に当てはまるものはなかなか見つかりません。まず「どんな届かなさ方か」を決めて、その行だけを上から順に見てください。多くの場合、1番か2番で当たります。
症状 A誰にも届かない
- SPFレコードが2つ以上ないか。
v=spf1 で始まるTXTレコードが1つのドメインに複数あると、認証そのものが無効になります
- 認証設定を変えてから48時間以内ではないか。DNSの反映には時間がかかります
- 送信元のドメインまたはIPアドレスが、ブロックリストに掲載されていないか
- 送信元アドレスのドメインが実在し、MXレコードが引ける状態か
- 配信システムの送信ログに 5xx のエラーが並んでいないか
症状 B特定の会社だけ届かない
- 相手企業のメールゲートウェイで拒否されていないか。受信側の管理者にしか確認できない領域です
- 自社のDMARCポリシーが
p=reject になっていないか。送信元の表記が揃っていないと、この設定で落ちます
- 過去にその会社宛の配信で、バウンスや迷惑メール報告が集中していないか
- 相手側で自社のドメインが受信拒否に登録されていないか
症状 C携帯のアドレスだけ届かない
- なりすまし規制の対象になっていないか。SPFとDKIMが通っていないと、携帯各社では届く前に弾かれます
- 受信者側で「パソコンからのメールを拒否」の設定が入っていないか
- 受信者側で「URLが入ったメールを拒否」の設定が入っていないか
- 1通のサイズが大きすぎないか。HTMLメールの受信を許可しているか
症状 D迷惑メールに入る
- 件名や本文に、煽る言い方(無料、今すぐ、儲かる、感嘆符の連打)が入っていないか
- 画像だけになっていないか。本文のテキストが少なすぎると判定が厳しくなります
- 短縮URLや、本文の内容と関係のないドメインへのリンクを使っていないか
- 迷惑メールとして報告された割合が0.3%を超えていないか
- 配信を止める手段が本文にあるか。ヘッダの
List-Unsubscribe も設定されているか
症状 Eエラーで返ってくる
- エラーコードは 5xx か 4xx か。5xxは「この先も届かない」、4xxは「今は届かない」です
- 5xx で返ったアドレスを、次回の配信リストから外しているか
- 4xx が続くときは、送信量を落として様子を見たか
- 返ってきたメールの本文に理由(User unknown、Mailbox full、Blocked など)が書かれていないか
用語 SPF・DKIM・DMARC … 送ったメールが本当にその会社から出たものかを受信側が確かめるための、DNSに書く3つの設定。この3つが揃っていないと、内容が正しくても届かないことがあります。
点検票 2 / 3 ・ 配信のたびに使う
配信前後にやること 時点別点検票
配信の1週間前から翌日まで、やることを時点で並べました
届かなくなってから調べるより、送る前に確かめるほうが早く終わります。印刷して、配信のたびに上から埋めてください。下の記録欄に数字を残しておくと、次に届かなくなったときの比較材料になります。
配信の1週間前
設定とリストを整える
- SPF・DKIM・DMARCが設定され、実際に通っているか確認した
- 前回の配信で 5xx が返ったアドレスを、リストから外した
- 同意を得ていないアドレスが混ざっていないか確認した
- 今回の配信数が前回より急に増えていないか確認した急な増加そのものがブロックの原因になります
- 配信日時を決め、他部署の配信と重なっていないか確認した
配信の直前
文面と動作を確かめる
- 件名に煽る言い方や記号の連打がないか、声に出して読み直した
- 画像に対して本文のテキストが十分あるか確認した
- 本文のリンクをすべて開いて、正しく表示されるか確認した
- 配信を止めるリンクが本文にあり、押すと実際に止まるか確認した
- テスト配信を4種類の宛先に送ったGmail / Yahoo!メール / 携帯のアドレス / 自社と同じ形の会社アドレス
- テスト配信が迷惑メールに入っていないか、受信箱を目で見て確認した
配信の直後
その日のうちに見る
- 送信できた数とエラーの数を記録した
- 返ってきたエラーが 5xx か 4xx かを確認した
- 開封率が普段と比べて大きく下がっていないか確認した下がっているときは、届いていない可能性があります
- 配信停止の申し出に対応した
配信の翌日以降
次の配信に持ち越さない
- 迷惑メールとして報告された割合を確認した0.3%を超えていると、次回以降が届きにくくなります
- 送信元のドメインとIPアドレスが、ブロックリストに載っていないか確認した
- 5xx で返ったアドレスを、次回のリストから外した
- 今回の数字を記録し、前回と比べた
点検票 3 / 3 ・ 頼み方まで
担当別点検票(依頼文つき)
自分で直せること、情シスに頼むことを分けました
メールが届かない原因のうち、半分ほどは自分の権限では直せません。DNSを触れるのは情報システム部門だけ、という会社が多いからです。まず自分の手で終わることを片付けて、残りは下の依頼文をそのまま使って頼んでください。
できることを3つに分ける
自分の手で終わる
メール配信の担当者
- 件名と本文の見直し
- 配信リストの整理(5xx の除外)
- 配信数と頻度の調整
- 4種類の宛先へのテスト配信
- 配信停止リンクの動作確認
- 迷惑メール報告率の確認
情報システム部門に頼む
DNSを触れる担当者
- SPFレコードの追加と統合
- DKIMの鍵の発行と公開鍵の登録
- DMARCレコードの追加
- 逆引き(PTR)の設定
- 配信専用のサブドメインの用意
- 専用IPアドレスの検討
配信サービス側で設定する
サービスの管理画面
- DKIM署名を有効にする
- バウンスの自動処理
- 苦情の通知の受け取り
- 配信停止リンクの自動挿入
- 送信量の段階的な引き上げ
情報システム部門への依頼文(そのまま使えます)
件名:配信メールの送信ドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)設定のご相談
お世話になっております。
弊部門から配信しているメールについて、一部の宛先に届かない事象が発生しております。
受信側で送信元の正当性を確認できていないことが原因の一つと考えられるため、
下記のDNSレコードの追加をご検討いただけますでしょうか。
・SPF(TXTレコード):送信を許可するサーバーの指定
・DKIM(TXTレコード):電子署名用の公開鍵の公開
・DMARC(_dmarc のTXTレコード):認証に失敗した場合の取り扱いの宣言
具体的な記述内容は、利用している配信サービスの管理画面から取得できます。
必要であればこちらで用意いたしますので、お知らせください。
お手数をおかけしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
依頼するときに添える記述例
-
SPF
example.com TXT "v=spf1 include:_spf.配信サービス.example ~all"
1つのドメインに1レコードだけ。すでにある場合は統合して1つにまとめます。
-
DKIM
セレクタ._domainkey.example.com TXT "v=DKIM1; k=rsa; p=(公開鍵)"
セレクタ名と公開鍵は、配信サービスの管理画面で発行されたものを使います。
-
DMARC
_dmarc.example.com TXT "v=DMARC1; p=none; rua=mailto:dmarc@example.com"
最初は p=none で様子を見て、レポートを確認してから段階的に強めます。
設定後の注意 DNSの変更が行き渡るまで最大48時間かかります。設定した直後に届かなくても、しばらく待ってから確かめてください。